裏山の風車21本が勢いよく回っている。

低周波音の被害で頭の中がしびれたようになっている。風車の麓に暮らす人々は夏なのでクーラーの効いた部屋でジッとしているようだ。エアコンからは有害な低周波音が出ている。風車の低周波音と共鳴して、ブーンッ、と鳴っていないかい。風車病に苦しむ人にとって、その音環境はとてつもなく気持ちの悪い死にそうな悲鳴になる。脳ミソがぐちゃっ、と踏み潰されたように、ハァ、ハァッ、と息を吐きだしている。

あれから13年も経つと、飼い慣らされるんだね。本当に悪い人はもういない。いや、頭のヘンな人はいるけど、ほとんどは何も言わなくなっている。わざわざ、海岸部から畑地区に引っ越してくる人がいる。そんな人に風力のコトを聞いたら激しく怒られる。
広川風力でもそうやった。私は目の敵にされている。母の実家は広川地区だけど、親類にも悪い人がいたようだ。

風力被害者たちの話を聞くうちに、その家族や親類に、非常に冷淡な話し方をする人がいる。我家もそうだからね、なぜ家族が、親類が、風力被害を否定して、私を拒否するのか、と疑問があった。谷口さんの家族なんかすごかったで。例外として、下津町大窪地区の百姓一家があった。大変な苦労を重ねて地域を出て行った。私も百姓しているから、百姓屋、蜜柑畑を置き去りにして引っ越すことの意味がよく分かる。

生きてはいけないのだ。家族の決断の重さよ。「有田ミカン」で有名だから、地域の人たちも何が悪いのか知っている。政治は何やってるのよ。行政の悪さよ。由良町で見た弾圧が、下津町でも堂々とまかり通る。誰も抗議する奴はいない。笑って喜ぶ顔を見せられた。ここも汐見先生が関わったから、全国から視察に来たんでしょ。なぜ誰も何も言わないんや。民主主義だという。多数決だと言っている。


麓の有田川町では、数を集めないといけないと言いながら、「私たちは土砂崩れが心配なだけです」と言っている。ペテンのエセ反対だ。目の前に風車が林立して被害者が苦しんでいる。土砂崩れですか。抗議はしないんですか。リーダーに電話したら「関係ない」という。有田川、日高川、印南町に繋がる風力計画の一環なのだ。今も風車の建設が続いている。地元合意なのだった。

由良町だって、合意の上で風車が建設されて回っている。当時の新聞には風力の竣工式に町長、議員、県会議員など、もちろん代議士さん代理とか、エライさんが列席した。h24年、とうに全国では風力被害が知れ渡っていた時だ。今だってさ、風力発電の低周波音で、これだけ被害者が苦しんでいるのに、平気なもんでしょ。反省も後悔もない。笑い話ょ。アホよら、と言っている。

政治、行政のトップが集まって、地域社会の支配を取り決める。【被害はないっ】民主主義は多数決だ。数が多い方が勝つ。オマエは間違っているから負けたのだ。キャー、ニセモノ、イカサマの民主主義だ。いや、風力マフィア、悪意のカネが鳴る。これが全国で行われる風力発電の被害だ。間違いなく民意の反映だ。人の不幸が面白い。聞こえない音がうるさいってか。アホやで。被害を訴える者は狂人だ。

ほっといたらええ。それよりエネルギー、町の発展に尽くそう。みんな豊かになるのだ。そうかな、と私一人が反抗する。もはや、説得とか、風力発電反対とか、現実的な抵抗はできなくなっている。被害者たちの裏切りに、こんなになるんや、と驚くしかない。海外でやっているように「Stop wind turbines !」(風力発電を止めろ)の精神はどこにもない。反骨、言葉があるんだから、日本人にも通じると思ったんだけどな。


私一人が、こんな魔法の世界を眺めている。ナニ、原発の町では、当たり前に「町の発展だ」と扱いているから、べつに珍しくもないか。特殊地域なんだがな。風力地域では特に有害な低周波音が覆っている。そんな場所に群れて住む人の本音は何だろう。皆さんが私を嫌悪する。フフッ、と笑うしかない。全国の風力地域で、被害があるんでしょ。誰の悪口言ってるんや。